皆で成し遂げる 皆で乗り切る!介護施設で起こる事故やトラブルの原因と対策

皆で乗り切る!介護施設で起こる事故やトラブルの原因と対策

介護施設では、予期せぬ事故やトラブルが起こることがあります。大きな事故につながってもおかしくないミスなどのことを「ヒヤリハット」といいます。たとえば、車いすへ移動中に手すりに接触して傷を負わせてしまった、目を離したすきに利用者が自分で車いすから立ち上がろうとして転びそうになった、など介助中に起こる場合があります。この場合は移動できる範囲をきちんと確保したり、そばから離れるときは、車いすではなく安全なソファなどに座らせておくなどの対策で回避できます。

自分で動ける利用者の場合は、様子を見に行くと椅子の横で仰向けに寝転んでいたり、車いすからベットに移動する際につまずき、ベット横に座り込んでいた事例などもあります。利用者が動いていることが確認できるように、鈴をつけたり、移動する際はスタッフを呼んでもらうなどの対策をすることが考えられます。また、髭剃り中に介助者が動いてしまい、剃刀で傷を負わせてしまった事例では、顔を動かないように手を添えて髭剃りを行うなど、細かく対策がされます。

食事介助中のむせかえりや、飲み物をこぼしてしまうなど、些細な行動も、高齢者にとっては大けがや事故につながることがあります。熱いみそ汁をこぼすとやけどにつながるし、むせかえるだけでも呼吸に支障が出る場合もありあります。食事をつくるスタッフとチームワークで連携して、飲食物に適度なとろみをつけたり、こぼれにくい食器を準備するなどの配慮で対策できるケースもあるかもしれません。こうした事例を改善していくことで、大きな事故を防ぐことができます。